父の命日

今日は、父の命日。
もう父のことをこうやって文章として残すことは、
私にしかできないこと。
今日は、父の青春時代の1ページ、
そして、それが「私の誕生」に続くお話しを書きます。
少し長くなります。
父が20歳のころ、
父には、1歳下の恋人がいました。
東京から父の住んでいた地方に疎開してきた、
母一人娘一人の家庭でした。
その娘さん~Mさんは、
とても美しい人で、
色白でとても線の細い人やったそうです。
父と恋に落ちたMさんのお腹の中には、
父との子供がいたそうです。
でも、病弱なMさんは、
お腹の赤ちゃんと共に、
天国に旅立ってしまいました。
Mさんの死を知った時には、
すでにMさんは火葬され、
お骨になってました。
その事実に衝撃を受け、
父は祭壇の前で突っ伏したそうです。
Mさんの母親から、
Mさんの最後の言葉は、
「私は、幸せだった・・・・」
と言ってこの世を去ったと伝え聞いたと・・・・。
若い頃にこんな経験をしたら、
すぐに立ち直れなくて、
父は30過ぎまで真剣に結婚を考えられなかったようです。
それでも、女性とは遊んでいたようで~笑
ま、父の中では、
それとこれは違うみたいでした。
〇線の女性のこと・・・、
あのような環境に好んで身を落とす女性はいない。
ほとんどの場合、
お金の為、
家族の為に身を落としていたとか・・・。
少し年上の戦争未亡人との火遊び・・・・、
火遊びと思っていたのは、父のほうだけで、
相手の未亡人は、本気やったとか・・・。
ある晩、
枕元でしくしく泣く未亡人の手には、包丁が!
「私と一緒に死んでください・・・」
当時としては、
道徳的に許されなかったのか?
父は、二度とその未亡人の元には行かなかったと・・・。
(酷い男や!!!!!)
こんな話しを父は、
中学生の私に聞かせました。
聞かせるほうも聞かせるほうですが、
聞くほうの私も・・・・笑
マセガキでした。
な~んも、感じませんでした。
母との出会いは、
父が京都に出てきて、
親戚の家に行った時に出会ったそうです。
その当時の母は色黒で(Mさんと真逆~笑)
親戚の家に用事があったのか、
「おばちゃん~、〇〇〇~~~~」
と要件だけ伝えたら、
ピュ~と走り去っていったとか・・・・。
その時の父の印象は、ひとこと、
「なんと、色黒な!」
たいした顔でもなく(自分の母ですが、はい、確かに)
父がいったい、なにに魅かれたのか?
亡くなった恋人Mさんと、
母は、まったく同じ名前だったんです。
それから、なんとなく付き合いが始まり、
私が誕生したというわけで・・・・・。
もし、
Mさんが無事にお腹の赤ちゃんを産み、
父と人生を共にしていたら、
私が産まれてくることは、ありませんでした。
父は、まったく別の人生を歩み、
あのような最後を迎えることはなかったのでは・・・・と。
人と人との出会い、
男と女の出会い、
なにが縁になるかわかりません。
長々と書きましたが、
父から直接聞いた、
父の青春時代の1ページです。
あっ!
私自身は、とても嫉妬深いので、
こんな話しを夫から聞いたら、
とても冷静ではいられません!
(ですから夫は、私と付き合う~結婚した後も、
自分の恋愛経験は、一切言いません!)
母に一度聞いたことがあります。
「Mさんのこと、嫌じゃないの?」
母は、あほくさ~みたいな表情をして、
「死んだ人やろ~。
しかも昔のことやん。
なんとも思わへん!」
「・・・・・・・」←少しは、Mさんに母が嫉妬するかと期待していた私、
見事に裏切られる・・・
父は、若い頃は遊んでいましたが、
母と結婚した後、
遊ぶ・浮気、一切ありませんでした。
父自身が、
母を裏切る気は、一切ない!
と言い切っていたので、
母のこの言動になったのかもしれません。
以上、父の命日に記す。


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